税理士がざっくばらんに語る「名古屋の税理士が語る!」動画です。この回のテーマは「なぜ『黒字倒産』損益とお金の出入りは無関係なのです」です。
黒字倒産という言葉を聞きますが、具体的に、どういったときに発生してしまうのでしょうか。利益を出すことと、利益を残すことは別物。中小の企業はもちろん、個人事業主も他人事ではありません。
お金と出入りと損益は関係ない───
まず損益とお金の出入りは関係が無いということを前提に考えていただきたいんですね。
例えば「物を買って売りました」これは売上と仕入れとして反映されるんですけれども、借入の返済は「借りたものを返す」なので、損益計算書には反映されないんですね。
反映されるのは費用として認められる利息の部分だけです。
利益があってもそれ以上の返済がある───
たとえば「利益が500円」あったら黒字ですよね。ですがそこに借入の返済が「1,000円」ありましたとなったら、利益500円で1,000円は賄えないですよね。すると自分のお金を500円払わないといけないという状況ですよね。
家計簿ではマイナス500円になるのですが、家計簿って現金出納帳なんですね。損益とは関係ないんです。
利益にはさらに税金が───
さらに、利益に対しては税金がかかってくるわけです。たとえば先ほどの500円に対して、仮に20%の税金がかかったとすると、500円儲かったといっても100円は税金として払わないといけない。
すると、500円儲かったと言っても、1,000円の借金を返さなければいけない上に、100円の税金も払わないといけないということになるわけです。
実際に出ていくお金はいくらなのか───
これが大きな規模になったときに、黒字にも関わらず倒産してしまうという要因になるわけです。
変動費、固定費とありますけれども、「固定支出」とした場合に出ていくお金はいくらなのか。毎月毎月絶対に出ていくお金はいくらなのと、それよりも多い利益が出ないと手元にお金は残りませんよね。
そこまで計算したうえで、融資を受けて返済計画を立てないといけないですね。
利益がいくらではなく、手元に残るお金がいくらなのか
利益が出たから良いじゃないんですね。融資の返済や税金を払った上でお金を手元に残す算段をしない限り、お金は手元に貯まっていかないということ。それが逆に手元がマイナスになってしまえば、黒字でも倒産してしまうわけですね。
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